数ヶ月ぶりの更新になってしまいました。SEO的には毎週更新してコンテンツを増やすべきらしいですが、某専門家に「アクセス数稼ぐならリスティング必須だから云々」というアドバイスを頂いたので、マイペースで更新します。

そもそもメモ帳ですしね。

さて、年末年始はある程度休めましたが、昨年10月頃から割と多忙な日々を送ってます。

なんで多忙になったかというと、1つはBNIっていうプログラムに参加し始めたことと、(これについては別記事にします)、民事保全の手続きを行っていたことの2つが大きかったような気がします。。

弁護士の仕事というと、「裁判」のイメージが強いと思います。ドラマで見るほど、法廷に立って証人尋問なんかで「異議ありっ!」とやることは多くないですが、そういう手続を除いても、平均して週2回くらいは裁判所に行っているような気がします。(例によって、ここの数字は適当です。)

通常、民事訴訟は、証人尋問を行うまでに数ヶ月(長いと数年)書類での主張のやりとりを行います。相手方の主張を読み込んで、反論を作成し、クライアントとの打ち合わせを行い、最終提出を行うというフローになるので、概ね1回のやりとりに1ヶ月くらいかかります。平均週2回だと、だいたい8~10件くらいの訴訟に同時に絡んでることになりますね。

その中で、10月初めに「民事保全」という手続きに携わることになったため、そのフローが乱れて色々と忙しくなったという感じでした。

民事保全の手続きは意外に法律関係者じゃないと知らないような気がします。

民事保全の手続きでは、通常1ヶ月ごとに回ってくるターンが、長くても1週間ごとというタームになります。しかも、1~2往復くらいで終了してしまうので、その期間に可能な限り資料収集、打ち合わせ、書面作成、出頭を詰め込まなければならない。(似たような感じだと、刑事事件もそうですね。刑事事件も逮捕されてから1週間、本当に多忙になります。)

民事保全の中でイメージしやすいのは、「占有移転禁止の仮処分」でしょうか。

賃貸物件を借りている場合、家賃を払わなかったりすると、当然、いつかは大家から強制的に出て行けって言われます。

ただ、大家さんとしても無理やり力ずくで追い出すわけには行かないですから(暴行罪になります)、正式に追い出すには裁判をやって、最終的には執行官という立場の人間に追い出してもらう必要があります。

で、上述の通り裁判には凄く時間がかかるうえに、Aさんに対する裁判は基本的にAさんにしか効果が及ばないので、例えば「Aさんを追い出すために訴訟を行って勝訴したけども、執行官を連れて行ったらAさんの友達が生活していた。」という時に、またその友達に対して長いこと訴訟を仕掛けていかなきゃいけないことになります。

これを防ぐために、「占有移転禁止の仮処分」をやっておくと、不意打ち的に物件に臨場して、「他の人に占有を移しちゃいけませんよ!」という命令を出すことができ、しかも、その後占有が実際に変更されても、執行官がその変更後の占有者(Aさんの友達)を強制的に排除することができるようになります。

こういう手続を取るには時間も費用もかかるんですが、色んな意味で”難しい”相手の場合には、総合的に見て費用も時間も節約になることもあります。

民事保全にはこれ以外にも色々あります。「裁判をやってる暇はないんだ!」という場合こそ、弁護士に頼むべきところかもしれませんね。