前回、会社における顧問弁護士の使い方をつらつら書いてみた。

じゃあ、個人の顧問弁護士という存在はあり得るのだろうか。

自分なりの結論だけど、これは、「あり」だと思う。

個人向けの顧問弁護士サービスは、我らが東京弁護士会でも「ホームロイヤー契約」と称して推奨してたりする。

http://www.toben.or.jp/bengoshi/soudan/koureisya/homelawyer.html

まだ数は少ないけど、打ち出してる弁護士事務所もある。よくみてないけど、費用的には月額1万円が多いのだろうか。

ターゲットとしては、相続(商売をしてる人なら事業承継も含む。)や認知症になる前の準備をしている高齢者層が典型的だと思う。

こういう準備段階で弁護士のアドバイスをもらっておくのはとても良いことで、例えば相続の場合で、自分が亡くなった後に子供3がが揉めて皆が弁護士を雇って。。。となれば、着手金だけでも弁護士費用で100万円近い支出が出て、終わったら終わったでそれ以上の報酬を取られてしまうことだってある。

それに比べれば、事前に弁護士にある程度払ったとしても、それで揉め事がなくなるのならば、遺せるお金が増えるわけだし、必要経費として使ってくれてもいいんじゃないかと思う。葬式費用を準備している方もおられるけれども、一部は遺言作成に使ってみたらどうだろう。

交通事故・・・に事前準備はないとしても、離婚や労働問題だとどうだろう。

例えば離婚ならば、「別れようか悩んでるんだけど・・・」という段階。
労働問題ならば「うち残業代でないんだけど」から、「転職・・・」と考えだした段階。

いつかのエントリでも書いたとおり、残業代は過去2年間分が請求できるので、

「まだ、俺、いけるし!!」

ってなっている段階から証拠集めをしておくのが本当はいいのだ・・・。

離婚問題も、代理人が着く前に、ちゃんと金銭の管理や把握をしておくのが後々聞いてくることもある。

ただ、こういう対処は、月額1万円で・・・っていうよりも、段階を追って継続的に(例えば2ヶ月に1回1時間と、間にメールで相談とか)弁護士を利用していくほうがフィットしている気がする。

ケースバイケースだけど、安い買い物ではないのだからちゃんと戦略的に使えるといいよなぁ。

つづく。